前項の脱離に次いで多いのが、冠のセラミック部分の破折である。 <ahref="https://www.ariyosi.com/cms/wp-content/uploads/2014/01/C0D0B0E6.jpg" target="_blank"> 先週、Iさん(50代女性)が写真のようにインプラント上の被せものであるセラミックスが欠けた、との事で来院されました。 Iさんは6年前に左下に2本のインプラントを行い、インプラント自体には全く問題はありません。 人の歯は歯周靭帯というハンモッグ様の組織で骨に支えられており、この歯周靭帯がショックアブソーバの働きをして歯の破折またはセラミックスの破折を防いでいるのですが、インプラントは骨と直接つながっているため、ショックを吸収する機構がなく、セラミックスの破折を起こしやすい。 この様な破折に対応するため、前回述べたように2と3の間(土台と被せものの間)を仮着けにしておき、この様なトラブル時にはすぐに外して、セラミックスの部分のみを修理できるようにしている。 実はIさんの場合、この部分が欠けたのは3回目のことであり、原因としてブラキシズム(歯ぎしり)が考えられる。 現在の歯科治療の中で、このブラキシズムによる歯への損傷をどう防ぐかが最も難解な問題であり、解決すれば間違いなくノーベル賞である。 対応として、写真の様なナイトガード(歯ぎしりの防止装置)を夜間に着けていただくようにしているが、Iさんもお母様の介護を抱えており、なかなか毎日の装着は難しいのが現状のようです。 ちなみに、当院では治療後5年間は無料で補修をしていますが、Iさんの場合その期間を過ぎており、一応次回からは実費の修理代を頂くことを説明している。 トラブルの無きよう、ナイトガードの使用をよろしくお願いします。 次回につづく… 有吉 洋
インプラントの耐久性について3<破折>ありよし歯科ブログです。
この記事を書いた人:有吉 洋
全国の歯科医師に技術指導を行っている「インプラント」と「審美歯科」のスペシャリストが熊本の皆様に良質な歯科治療のご提供をお約束します。 ありよし歯科医院では、マイクロスコープを用いた、裸眼では不可能なレベルで行う歯科治療や、フランス製の歯科用CTを導入したインプラント治療で、「長持ちする」=「メンテナンスを可能にする」治療を行うことが強みです。 スタッフ全員がプロとしての自覚と責任をもってお手伝いさせていただきたいと思います。地元熊本の皆様に私たちの熱意が伝わり、ありよし歯科医院をご利用していただければ幸いです。